早野　莉子さん

インターディサプラリー学部いわゆる多元的アプローチなアメリカの大学の中でも新しい学部で勉強しています。私がこの学部を選んだ理由は、現代社会においてはどの分野での問題解決も一学問領域からの知識だけでは困難となってきていると考えたためで、経営学・国際関係学・心理学の３科目を多元的に学んでいます。リベラルアーツと誤解されやすいのですが、私の専攻は自分で好みの芯となる科目や将来の就きたい職に合った分野の２つ以上を選択してカスタマイズした授業構成ができます。簡潔に言うとリベラルアーツは一般教養、インターディサプラリーは自分だけに組み立てた、自分に一番合った内容を学ぶ、ということです。
また大学内で団体を率いる仕事を複数担当している私にとって勉強したことを仕事面で学生のうちから実践でき、社会に出る前の経験として最適な学部だと考え選びました。

はじめて授業を受けて驚いたのはクラスの人数の少なさと教授との距離感です。授業の規模が２０人を超える事はほとんどなく、過去には生徒が私ともう一人の２人だけという時もありました。これにはびっくりしましたが、ほぼマンツーマンで学べたのでやりがいを感じられましたね。また生徒１８：教授１の比率で一人一人の生徒の名前を知っているほど教授との距離が近いです。距離が近い分ディスカッションを元に進行される授業ではほぼ毎回指名されたりしますが、逆にこれが成長できる理由かもしれないです。心理学と芸術系は好きな科目なので、いくら教科書を何十ページ読む課題を毎回出されても楽しいです。あと数学、理系が昔から全然できない私でもテスト勉強なしで９０点以上が取れるほどアメリカの基本的な数学は簡単です。これは難しい！と思ったのは色んな薬の名前を覚えないといけない授業。専門用語があると頭にも入りにくいですしスペリングも覚えるのに一苦労です。

想像を遥かに超える田舎！キャンパス内に鹿やスカンクが歩いていたり、キャンパス内に牧場があったり、星空を眺めていると流れ星が見えたり・・・。農業学から始まった学校なのである程度覚悟はしていましたし、車が無いと生活は不便なことは承知していましたが、都会育ちの私は到着して２週間くらいは慣れなかったです。そんな場所も住めば都。都会に比べ誘惑が少ないため勉強に集中できますし、無駄遣いをすることも少なかったり、ストレスが溜まりやすい大学生活には一歩外に出て綺麗な空気を吸うだけでリラックス出来るしちょうどいいです。

変わったと言うよりは、目標が明確になりました。中学生の頃から発展途上国での国際支援に憧れていたのですが、どの分野で活動したいのかはっきりしていませんでした。私のような学生の多数は国際関係学を専攻にしている方が多いと思うのですが、アルフレッドに複数科目を一つの専攻で勉強できるものがあったので、複数科目からの知識があればのちに役に立つだろうと思い国際関係学の他に経営学と心理学を付け足すことにしました。また、アルバイトの仕事柄色々なアイデンティティーを持った生徒と関わる機会が多く、フェミニズム運動にも自然に興味を持ち始めるようになりました。大学で女性支援をする学生団体を立ち上げるにあたって、女性と一丸となって動くこと、女性のために働くことの楽しさを実感し、将来国際支援ができる位置に立つ時期が来た時この分野がぴったりなのではないかと今に至ります。

学生寮でRAとして働いているので、無料で一人部屋に住んでいます。RAになるまでの期間はアメリカ人のルームメイトと１つの部屋を共有していました。アルフレッドの校舎は丘に建てられていて、私が住む寮は丘の上にあるのですが、小規模の大学のため授業に行くのに徒歩で５分しかかかりません。
※RA＝RAとは、寮生が大学の暮らしを始めるにあたって必要な支援をする学生団体のことです。

日本にいる間の準備期間を大切に使ってください。今皆さんできる一番身近な勉強方法はヒューマンさんから出されるライティングの宿題をしっかりすることですね。毎作に時間をかけて、新しいボキャブラリーを交えたり、提出する前に何度も見直して添削したりすると自然に英語力もつくし、TOEFL点数アップにも繋がるはずです。
異国での生活、不安なことがいっぱいあると思いますが過去に皆やってきているし、こんな私でも出来ました。だから大丈夫！自分を信じて突き進んでください。